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季刊せいてん no.147 2024 夏の号
  • 著者: 浄土真宗本願寺派総合研究所編
  • 刊行年月: 2024/6
  • サイズ: B5判
  • ページ数: 67ページ
  • 価格: 本体637円+税
  • 出版社・取扱者: 本願寺出版社






●特集 「専修念仏の衝撃―『選択集』から『教行信証』へ①」
  「法然聖人の生涯―専修念仏を伝えた人生―」南 宏信
  「承元の法難 人物相関図」編集室
  「なぜ法然教団は〈弾圧〉されたのか―〈興福寺奏状〉を読み解く―」坪井 剛
  「〈興福寺奏状〉からの専修念仏批判への応答―『選択集』広本の内容から―」井上 慶淳
  「『選択集』執筆の状況」編集室
  「『選択集』付属状況の違い」編集室
  コラム「死罪の復活」
  コラム「処罰者の選定基準は?」

本年2024年は、法然(源空)聖人が浄土宗を開かれてから850年目の節目にあたります。法然聖人が説かれた専修念仏の教えは、多くの人を惹きつけた一方で、その革新性のあまり、当時の仏教界からの苛烈な批判を生みました。法然聖人の教えが当時の社会に与えた衝撃はいかほどだったのでしょうか?二回にわたってお届けする特集「専修念仏の衝撃」。今号では法然聖人の主著『選択本願念仏集(選択集)』や「承元(建永)の法難」事件を通して、その影響力の大きさをうかがいます。



●はじめの一歩1 エピソードで読み解く信心の世界 8 三浦真証
  「高松悟峰」

先哲・先学方の様々なエピソードを通して浄土真宗の信心について学ぶ連載。今回は広島の高松悟峰和上です。高松和上は、足利義山和上(前号)のお弟子にあたり、その学びの姿勢は、師匠の足利和上に負けず劣らず、とても真っ直ぐなものがありました。この師にしてこの弟子あり!ご法義を喜び、伝え続けた高松和上の人生、お見逃しなく。



●はじめの一歩2 幸せってなんだろう―悪人正機の倫理学―30 藤丸智雄
  「解脱と道徳は繋がる?ぶつかる?―道徳と非道徳によって生まれた思想―」

道徳とは、人々が世の中で共に生きていく上で従うべき道理といえます。そしてそれは世俗の価値観によって支えられています。一方で、仏教では解脱を最上とします。では、世間でいう道徳と仏道のゴールである解脱はどのような関係なのでしょうか。インド哲学の歴史に尋ねてみましょう。



●聖典セミナー『安心決定鈔』3 満井秀城
  「第十八願加減の文」

前回学んだように、『安心決定鈔』は「三文四事」の聖教と言われています。今回拝読するのは、「三文」、すなわち引用される三つの文のうちの最初の文である「第十八願加減の文」を挙げて、「機法一体論」が説かれる箇所になります。蓮如上人は、『安心決定鈔』の機法一体論を非常に重視されました。それはなぜなのでしょうか。



●せいてん誌上講演 『教行信証』「信文類」(終) 内藤知康
  「念仏と信心」

最終回の今号では、前回に引き続き、本願文と本願成就文とについてのお話です。特に本願文に出る「乃至十念」の解釈を中心に、念仏の信心の関係性について教えてくださっています。
善導大師や法然聖人の解釈に基づきながら、丁寧に読んでいきましょう。



●せいてん流「字音」探訪 8 野村淳爾
  「〈ん〉はどこから来たの?」

現代の私たちが「当たり前」だと思っている発音であっても、日本語の歴史の中では徐々に変化して、今の「当たり前」になっているものもあります。聖典の中にもその軌跡の一端を垣間見ることができる言葉が多く見られます。今回は『実悟旧記』の中にある「見迦(けんが)」という言葉の謎にせまるお話です。



●法語随想 2 堀 靖史
  「如来の作願をたづぬれば 苦悩の有情をすてずして
    回向を首としたまひて 大悲心をば成就せり」

同じ言葉でも、話す人によって受ける印象は違います。とすると、良い言葉・悪い言葉ということも、言葉の内容だけでは決めきれないようにも感じます。正しくても響かない言葉、たとえ嘘であっても心打つ言葉がある。その分かれ目は何なのでしょうか。



●読者のページ せいてん質問箱 2 貫名 譲
  「真実ってなに?」

「浄土真宗」とは、「往生浄土の真実の教え」という意味ですから、親鸞聖人の教えにおいて、「真実」という言葉はとても大切なものといえます。では、聖人が「真実」という場合、なにを意味するのでしょうか。逆にその反対は?貫名先生に易しく解説していただきます。



●人ひとみな お念仏はつづくよ、どこまでも 2 小岱 海
  「お寺という居場所」

お寺とは、まず第一に仏法をお聴聞する場であることはいうまでもありません。ですが、果たしてそれだけでしょうか。変わりゆく時代のなかで、今お寺が果たすべき役割を模索する小岱さん。その活動のなかに、意外な気づきがあったようです。



●念仏者はいま 中央仏教学院学院長・福間義朝
  「人こそ宝なれ①」

今号から中央仏教学院学院長の福間義朝さんへのインタビューをお届けします。
布教使として長年活動され、現在も布教の第一線で活躍されている福間さん。今回は僧侶としての原点ともいえる若き日のお話を中心に。ご法義に出遇った人の「軽さ」とは?



●西の空―心に響くことば
  「みほとけ」(木村無相)

心に響くことばを美しい写真とともにお届けするコーナー。闇が闇であることは、光によってはじめて知ることができます。阿弥陀さまの光は、私の人生の往き先を照らし、南無阿弥陀仏の声となって共に歩んでくださいます。